< 社会のカタチ。1w


〜1、「封建制度」


封建制度とは、いまだ人権の未熟と、
家父長制に根ざしたもので、社会のキズナ(絆)は、
いまだ固定した上下関係に従っている。上には
盲目的隷従と、下には奴隷が必要である。
そうやって、自分が中間にいることができるのである。
だから、どうしても被差別集団が必要であり、
そしてまた、自分の居場所を保障してくれる、
偉い人の権威が、どうしても必要なのである。

社会秩序の絶対性というのが、理性によって
正当化されるのではなくて、硬直した上下関係、
そしてそれを正当化する原初的で不変の、
共同体が生まれた状態のままの、自然な結合関係、
つまり、血縁と家父長制、そして家長の家長としての
皇帝がが社会の要(かなめ)、キズナ(絆)、根幹となる。

だから秩序は理性的ではなくて、感情的・情緒的である。
法治ではなくて人治、合理性ではなくて情実である。
自立した個人同士の関係がなくて、あくまでもコネと談合、
ないし、上からの絶対的強制である。個人というのが
存在しない集団的全体性の世界である。そしてこの
秩序の外に、人間が生きて行く余地はない。それは、
人間社会の、外の世界である。


戻る。             続く。