形式。


形式は、定着し固定したパターンであって、仮に、
幾通りあったとしても、やはり固定した不変のものである。
だから、人間活動の実態を表現するには不適当である。
人間の活動に固定したパターンなどなく、固定している
ように見えても状況と環境、条件の変化に応じて
様々に変化し、形を変えつつも自己の同一性を維持して
ゆくのである。また、そうする以外に種の保存は不可能
なのである。

だから、その内的必然性と原理においては自己同一でありながら、
外面のカタチと、その輪郭をカタチ作る「形式」といったものは、
常に変化し続けることが不可欠なのである。自立し、自律した
規則性と法則性を維持しながらも、多様に変化し、自己を
保存し続けるのである。人間は自己同一であり続ける主体
なのである。だからまた、外面と形式といったものが変化し続ける
のである。そうしてのみ、自己が生存し、種が継続するのである。
それは必然であり、絶対の条件である。


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