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キズナ。



キズナとは、助け合いのことではない。そうだとすると、たいていの人は、助けてもらうことばかり考えるからで、そうすると社会が破壊される。キズナとは、むしろそれとは反対の意味であって、世の中には、本当の弱者というのがいるので、それをいつも念頭において、いつでも、どこでも、それを気にかけて行動するということだ。要するに、これがマナーでありエチケットというものなのだ。

普段から周りを見下していると、それに気づくことがない。むしろ、自分が見下されて、はじめてそれと気づく感覚なのである。それがわからないし、気づかないということは、いまだキズナの外にいる人間なのである。だから、そうした人間にとってのキズナとは、中身がカラッポで、外面と世間体が重視される。むしろ、それだけである。つまり、権威指向なのであって、周りを見下す。そして、そうであるほど、自分自身がむなしくなって、より一層周りを見下す。自分を確める方法というのが、それ以外にないのである。

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