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5、傾向。



だからまた、そうしたことが政治や文化、そして対外関係のあり方にも色濃く反映されている。古代スパルタとアテネ、共産主義と自由主義、キリスト教とイスラム教または儒教といったふうに。

あるいは大陸と島国、草原(農業)と砂漠(遊牧)、海岸(商工業)といったふうに。あるいはまた、先進国と後進国といったふうに。様々な可能性と現実が、それぞれが交流し合って、バランスされて行くのである。

それぞれが何かを求め、自分に欠けているもの、抜けているもの、失われたもの、自分でもわからない自分の中にある未知のものを、さぐり当てようとしているのである。自分で自分をたしかめようとしているのである。自分が、だれなのかを知ろうとしているのである。

それぞれが、どこかでパートナーを求め、さがし、いざない、導きあっているのである。それぞれが未知の者として互いを理解し合い、自分自身を知ろうとしているのである。だからまた、それが「バランス」なのであって、それぞれにとっての「指向性」なのであると言わざるを得ないのである。


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