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たしかにそれは、日本に見られる著しい特徴である。気分や心の持ち方といったものでもある。なにか変化を求めているのかも知れないし、そうやって、自分を確かめているのかも知れない。自分の本来のあり方、心の拠り所、あるいは自分自身のアイデンティティーの宿るところなのかも知れない。 変わり映えのしない人々。いつでも、どこでも、みな同じような顔をした人間が、同じところで、ずっと同じように生きている。右を向いても、左を向いても、その子孫がずっと同じように生きて来たのである。同じような服、髪の形、体格、感情表現としての顔の表情といったもの。あるいはまた、その仕草(しぐさ)や作法、身体のなかを流れる呼吸や鼓動のリズム。そして、気質や気性といったものまでが、また、そうなのである。 こうしたことが、いつでも、どこでも、どんな場合にも当たり前のこととして、目の前の現実としてせまってくる。これしか無いのか? 変わったヤツはいないのか・・・。仕方がないのである。日本はとても狭いニワトリ小屋なのだ。一匹でも変わったヤツがいると、それだけでパニクルし、社会が破壊される。そうして、だれもがみな几帳面で、おとなしく、行儀よく、分相応に縮こまって生きているのである。 |