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再生、復活、めざめ。それでは、目覚めの前の自分は、いったい何だったのだろう? はたして、めざめの後の自分とは違うものだったのだろうか? たしかにそれは、めざめの前も後も同じ自分なのである。でも、どこか違う。それは、いつも同じことのくり返しのように思えてくるのであるが、やはり、どこか違う。 つまり、初期化されたのである。身に着けていたもの、姿とか形とか、そうした目に見えるものを、いったんすべて捨てて、もう一度、ゼロの状態からやり始めたのである。もう一度、始めから自分を見つめなおし、新たにゼロから自分を作り始めたのである。初期化されたのである。 めざめの前の、それよりずっと前から。はたしていつからそうなのか自分でも知りようがない、ずっとずっと前から。もしかすると自分自身というのが、もともとそうなのかも知れない、そうしたことが何かのキッカケで思い出され、よみがえり、めざめたのである。 自分の中にもとからあった、何か得体の知れない正体不明の何かがあって、それが外からの何らかのキッカケで映し出され、そして気が付くと、それが何らかの現実のすがたとなって現れているのである。明確な輪郭と形(カタチ)、そして他のものとハッキリと区別される境界と表面を持った、現実のものとして映し出されているのである。 |