index < 日誌 <o四季 ai原理< 「歴史」p3/


 
3、向き。



これは、「方向」が逆だということであって、これから開いて行く春と、これから閉じて行く秋との、対応の違いなのである。しかしまた、その季節の、移り変わりの一瞬の瞬間の断面だけを切り取って見ると、春も秋もほとんど変わらないのである。

これから満ちてくる「うるおい」なのか、あるいは、これから失われてゆく水分の「うるおい」なのか、「うるおい」のその瞬間の断面だけを見てもわからないのである。時間的な変化の過程を見ることなくして、春と秋の本質的な違いは見えて来ないのである。

「方向」とは、時間的な変化の移行であって、これからとこれまで、前と後ろ、前進と後退、正面と背面、上と下・・・等など。つまり、時間の経過の向きによって、その目指すところが正反対になっているのである。

だからまた、誤解もされやすいのあって、進む方向というのを、つまり、歴史というのを見極める必要があるのである。他の言い方をすると、求める方向のない所に、歴史は存在しないということである。


戻る。              履歴へ

index < 日誌 <o四季 ai原理< 「歴史」p3/