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抵抗。 抵抗とは、外から何かを押し付けられて、それから逃れようとしているか、それとも、もともとあったところへ、押し返そうとしている状態である。自己が他者を意識し、自己が自分に目覚める状態である。 それは、いまだ自分が自分の中の世界であって、自分が外に出ているのではない。このような状態から自分がもとに戻ってきて、そこからさらに進んで外へ出て行って、外の相手とたがいに張り合い抗争する関係に入ったとき、これが「対抗的関係」である。 夏の対抗的関係。 外の世界と自分とが、たがいに入り乱れて混ざり合いながらも、対立し相争い、死ぬか生きるかの活発な交流と争いを、繰り返している。 それはまた、夏の生き物たちの世界でもある。ありあまる水と熱が植物を繁栄させ、その食物連鎖を通して、動物を含むすべての生き物たちの活動を活発にさせるのである。それが生き物たちの世界であり、その頂点が夏の世界の「対抗的関係」である。 冬の対峙的関係。 そして秋が過ぎ冬になると、すべてが固い自分の殻(から)の中に閉じこもってしまう。争うことも、交流することもなく、外の世界との接触を避けて、じっと動かずに固まったままで外のようすをうかがい続けている。 冬眠するか死んだフリをするか、いずれにしても自己を保ち続ける方法というのが他にないのである。そうする以外にないのである。自分を固く閉ざし、たがいに向き合ったままで交流を避けている状態。これが冬の「対峙的関係」である。 春の親和的関係。 そして自分が閉じた世界から、冷たい外の外気を透かして、 太陽の光の下へと向かい始める。ゆるんで開いてきて、ためらい、とまどい迷いながらも、お互いがおだやかに交流し始める。そうした情景。ものやわらかで親しく、おだやかで優しい関係。これが春の「親和的関係」である。 秋のやるせない関係。 では、秋の世界はどうか。夏のお祭り気分が抜けて消えて行って、目に見える世界に残っているのは夏の祭りの抜け殻だけである。心は、すでに冬へと向かっている。 |
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