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「交流する肉体」


夢の中でSexした女の肉体は、実は、僕の心の中の未知な部分、成れないもの、あり得ないもの、不可能なもの、そうした空白の部分がすがたカタチとなって現れたものだ。つまり、ぼくの中にある女性的な部分が表されているのである。

そしてそれが、なにかしらの必然性や、そのすがたカタチとなって、現実の中に現れてくる。乗り移り、憑りついて、移って行く。写り、映ってくる。それは、現実のすがたというよりも、なにかの原理や秩序の暗示や導き、示唆といったものである。

目には見えないけれども、その振舞いやリズム、律動などによって、ぼくの心のなかに直接伝わってくるのである。直感や本能、言い知れぬ衝動ととなって伝わってくるのである。自分の肉体そのものが、それをどこかで記憶していたのである。未知で、正体不明のなにかを。

それは、自分の中の衝動や生きたリズムといったものが、それにさそわれ、刺激され、引っ張られ、引きずり込まれて、伝わり、映ってきて、いやおうなく、それに反応しているのである。よみがえり、響き合い、コダマしているのでる

そして呼応し、いやおうなく自らの存在や立場といったものが脅威にさらされているのである。自分自身というのを明確にしなければならない状況に置かれているのである。自分が破壊されそうになっているのである。自分で自分を意識せざるを得ないそうした瞬間なのである。

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