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2、設定。


この中でしか人間は、何もできないということである。想像したり、空想したり、イメージしたり、あるいは考えたり、物を作ったりといったことが、まさにそうなのである。これが人間にとっての現実の世界なのである。

つまり、あらかじめ定められた境界線のなかで規制され、方向付けられ、条件づけられていて、それが人間にとっての現実のすべてなのである。人間の存在というのが、このような、あらかじめ設定され条件づけられた世界だということである。

それは、人間の歴史や、生活や、文化がそうなのであるが、それとは別の、人間の肉体の構造や機能、そしてその機能の仕方やリズム、パターンといったものが、また、そうなのである。

だからまた、人間の感覚や生き方、そして情緒や感受性、さらに身体内部の生理や神経作用といったものも、そうなのである。そうしたことのすべてが、規制され方向付けられてきたのである。


戻る。
                    続く

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