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4、傾向。


それは、歴史の中の秩序や規則のパターンといったものがそうであり、あるいはまた、季節の感じ方の、移り行く情緒のリズムにおいても、そうなのである。それはそれで、それ自体が特殊で固有な傾向を示すのである。

しかし、またそれは、人間の感じ方の特徴や傾向においてもそうだと言える。すなわち「種」として、あるいは祖先からの経験されて来た「記憶」といったものが、何らかの身体的特徴として残されている。あるいは、その機能の仕方のパターンとして、神経や生理作用の習性や特質として保存されてきているのである。

その意味で、人間の肉体もまた、あらかじめ条件付けられ、限定され、方向づけられているのである。このような条件の下で、人間は生きて、生活していて、見て聞いて感じて、考えたりしているのである。このような意味で、これもまた、人間を限界づけていて、規定しているのである。

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