| index＜ 日誌 ＜ d無意識 ＜ 18-358「無意識」p7- |
| だから、それは同時に、外の空気の色を透かして、自分自身の心の中の色をみているのである。人間は、自分の心の中の気分といったものを、「色」としても表現しているのである。 それが赤なら赤、青なら青、白なら白として、人間に感じられ、意識され、区別されて来た理由なのである。たとえばそれが赤色ならば、それが赤色として人間に見えてくる理由なのである。そしてそれが、人間にとっての赤色の意味なのである。人間は、そのようなものとして赤色を意識し、そしてそれを他の色と区別してきたのである。だからまた、それが人間にとっての赤色なのである。 これと同じくすべての色が、あるいはまた、カタチや模様や、さらに臭いや肌ざわりといったものまで、自分が持つ感覚のすべてが自分に迫ってきて、人間を包み、無意識の世界で人間を誘い、追い立て、条件づけ、方向づけているのである。こうしたこともまた、人間を制限し方向づける条件の一つなのである。 |
index ＜ 日誌 ＜ d無意識 ＜ 18-358「無意識」p7-