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胸が開き、身体全体が自分の外へでようとしていて、なにかを求め、どこか遠くへと誘われている。身体が肉体を離れようとしている、そうした感覚と情緒の世界である。身体がゆるく開き、とまどいためらいながらも、ひと息ついている。そんな瞬間である。 肉体の営みに区切りがついて、精神と肉体は次の瞬間へと移ろうとしている。肉体がなにか他のリズムを情緒に求めている。何か、それまでの自分とは別の自分を求めている。そして探し始めている。しかしまた、それに気づくこともなく、すぐに忘れて、いつもの自分の日常へと戻って行く。 それは、気分の区切りや切り替えであって、ため息でもあって、仰ぎ見ながら肉体がゆるみ開いていって、自分と外の世界が、どこかで交流し溶け合っている。身体が何かを求めていて、そしてどこか遠くの世界へと誘われている。 自分の中にある情緒や生理の働きといったものが、いつの間にか、そうしたリズムの中を漂っているのである。 |
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