| index＜ 日誌 ＜ z自意識 ＜ 19-020「相性」p5- |
| しかしながら、こうした考え方の根源にさかのぼって行くと、自意識というのが非常に曖昧なのであって、自分で自分を意識することができず、自分というのを他人との関係のなかでしか、とらえることができないでいるのである。自分で自分を見つけることができないでいる、そうした存在なのである。 もちろん、人間は他人との関係の上に成り立っているのであるが、ここで言うところのそれは、タテの上下の序列のことであり、そしてまたヨコの、同じでなければならないという、みんなとの関係のことである。要するに、どこにも自分自身というのが見当たらないのである。このような社会では、自分というのが存在せず、あってもならない存在なのである。 だからまた、自分というのが他人と同じでなければならず、他人もまた、自分と同じでなければならず、そうでないとガマンが出来ず、そうして自分と周りのみんなというのが、みな同じでなければならないのである。そして、それと「違う者」がどうしても許せないのである。 |