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4、自由。


そういうワケで、そこに生きる者にとっては見れば、それ以外の生きて行く方法があり得ず、許されないということなのである。だからこれを「信じなければならない」のである。信じるしかなく、信じなければならないものなのである。シキタリやオキテ、タブーや戒めといったものがそうである。もっと、現代的な用語でいうと、法律や常識、公序良俗といったものがそうなのである。

そうして学歴と職歴、そして出自がその人の収入源と社会的地位を決定している。そしてこれが社会のシステムであり、また序列であり、秩序なのである。このようにして、自分の運命というのが他人によって定められているからこそ、世の中というのが何のトラブルもいさかいもなく、安全に安心して生きて行けるのである。自分の運命というものに逆らうこともなく、逆らうこともできず、そしてそれが自分の中で納得される、そうした世界なのである。


戻る。                 続く。

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