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要するに、このような人権の概念が意識されてくるのは(もちろん、人権に限ったことではないが)、そうした人権の可能性、人間自身の中にある未知の可能性といったものが、現実の世界を映しだしたものである、ということなのである。 そしてまた、それを実際に可能にする現実の条件といったものが、すでに現実の中に現れているということを示唆し、証明しているのである。このような新しい、いまだ未知の現実のないところに、そうした異質な感覚は生まれて来ない、ということなのである。 またそれが、空想に過ぎないとしても、それを人間が「感じる」ということがないのである。空想が空想として思い描かれることがないのである。従ってそれは、そうした感覚自体が、どこかでそうした新たな異質な現実が現れ出てきている、という証拠なのである。 |