index< 日誌 < aa暗示< 19-96「性格」 |
たとえば、日本社会における忍耐、がまん、しんぼう強さ、協調性といったものは、日本の閉じた空間的狭さから導きだされたものである。思いっきりのよさ、いさぎよさ、感情をあまり外に出さないといった、そうした気質や気性といったものもそうである。(但し、大阪では感情を露骨に表す) そうしたことは、この閉じた狭い空間では必要なことなのである。また、それに反することは、この狭い日本では無意味であり、疲れるだけだし、そしてなによりも、言葉に出す以前に誰にも気づかれてしまうのである。空間的にも歴史的も、日本は閉じた世界なのである。 異民族の流入流出がなく、同じ子孫が、同じ場所で、同じ生産様式でもって、数百数千年を同じように生きてきたのである。つまり、言葉に出す以前に、何を考えているのかすぐに知れてしまうのである。以心伝心、あ・うんの呼吸、気配りと、無言の察しが支配する世界なのである。 そして、そうしたことが、生活の態度やライフスタイルを支える、蓄積された経験と記憶の傾向と」なっていて、そして習性・習慣ともなっているのである。考え方のパターンもそうだし、感じ方もそうである。また歴史の展開のパターンといったものもそうなのである。 秩序とその規則といったものが定形化され、最適化されて行くのである。思考と行動の規範といったものが、一般化され共有されてゆくのである。そしてまた、こうしたことが、日本固有の独特の気質や気性として受け継がれてゆくのである。そのようにしか成れない、ということなのである。 |
index < 日誌 index< 日誌 < aa暗示< 19-96「性格」
l