index< 日誌 < s設定< 19-98区別


区別。


「区別」そのものは、現実の世界や出来事とは直接の関係はない。これは人為的なものであって、人間の頭の中で、人間の都合で創造されたものだ。人間の論理的な思考のパターンもそうだし、言語の単語にしてもそうである。そうやって人間は、現実の世界を認識してきたのである。自分たちの都合によいようにである。

つまり、ものごとを区別する認識は、自分たちの存在の仕方に根ざしているのである。存在とは、人間の現実世界とのかかわり方なのである。しかしまた、そうした認識、あるいは実際に目に見える区別そのものも、やはりどこかおかしいのである。それはすなわち、人間の感覚器官の「印象」として、人間の頭の中に入ってきているのである。

「印象」というのは、自分にとって気になる部分だけが大きく記憶に残るし、また、それだけが拡張されて見えてくるのである。あるいはまた、そうした印象の「目印し」をもって、それをたどりながら、現実の世界を見ているし、そして判断しているのである。

そうやって感覚器官が、目に見えるカタチや色、模様、あるいはニオイや音を聞き分けているのである。そして識別し判断しているのである。

何かを感じたり知るためには、その目印しになるものが必要なのであって、これが「印象」なのであり、ここから始まって、つながっていって、ひろがり、そして関連づけられて行くのである。そして、これが人間の感覚や意識の感じ方なのである。

                   履歴へ

index < 日誌 index< 日誌 < s設定< 19-98区別

l