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2、自分を意識する自分。


人間は自分に問いかけると同時に、そうした自分をも意識していて、このような状態が自分の仕草や顔に現れているのである。そして、このような自分が、相手に対してどのように思われているかを考えて、自分の表情や仕草を取り繕ってもいるのである。自分に対する相手の反応を意識して、自分の態度というものを決定しているのである。

自分に対する他人の思惑を意識していて、それでもって、自分の行動を定めているのである。自分の役割やその立場を判断しているのである。そして、そうしたことが、認識と行動の間の時間的ズレとして、またその心理的な自分自身の意識や思考の表れとして、顔の表情に現れているのである。

そして、相手もまたそれを意識していて、そうした自分と相手を見比(みくら)べて、またそれを表情から読み取り、そうして自分の行動や意思表示といったものを決定しているのである。だからまた、動物に比べて、その意思表示に多少時間がかかる、ということなのである。意志表示の前に、自分の中で、自分で自分に対話をしていて、それに手間取っているのである。


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