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1、暗示。


何かを「感じる」というのは、二通りの意味があって、一つは感覚器官による直接の感じ方であり、もう一つは、このような直接の感じ方が無限に蓄積された結果としての、自分に対する、自分自身の中での感じ方である。

前者は直接的で現実的である。後者は間接的で暗示的である。そしてここで、自分が自分に対して分裂している。現実を生きる自分と、観念の世界を生きる自分とに分裂している。

人間が何かを「感じる」というのは、外の刺激に対する自分の中の反応を通して、それを感じ取っていて、そして意識されているのである。意識されるというのは、外の世界にではなくて、それの反映としての自分の中の変化を通して、それを意識しているのである。


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