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望みもしないのに、むりやり迫ってきて、そして見えてくるのである。ものの中から表面へと透けて、浮かび上がってきて、そして自分に迫ってきて、とらえて離さず、つきまとい、憑りつき、そうして乗り移って来ようとするのである。 私たちは、このような情緒の世界を生きていて、そしてそれに支配され、条件づけられ、方向づけられている。当然である。それは、私たちの現実のすがたカタチが、まさしくそうなのである。それしか出来ず、そうやって生きて行く以外に、自分が自分として生きて行く方法が無いのである。自分の肉体のカタチがまさしくそうなのである。 このようにして、あらかじめ制約され条件づけられた世界。これこそがまさしく現実の世界なのである。そしてまた、これが自分自身の現実のすがたなのである。そうして、このような自分自身の情緒の世界が、自分にとっての現実の世界といったものを作り上げているのである。 |
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