――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<業務日誌<2001年1月1日 某MLでの投稿 市
<野性からの招待>
10年ほど前、東京の新宿の下水道で、ドブネズミが大繁殖し、
その駆除に乗り出した自治体が、下水道に数千匹の猫を投入したそうです。
猫「旅団」は、数日で全滅したそうです。
投入直後から聞こえて来たのは、逃げ回り、救いを求める猫の悲鳴だけだったそうです。
なぜ、このような悲劇が起こったのか?
@ 人間のペットとしてのみ生きながらえてきた、猫族に、野生の闘争本能などなく、
体格・意志・能力において著しく退化していた、
A 「新宿」のありあまる残飯をエサに、人間の及ばないその地下でネズミ族は大帝国を築き、
毎日生存闘争にあけくれていたようです。事実、猫より大きなドブネズミがごろごろいたそうです。
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今、業界は不況の真只中です。
末端は飲まず食わずで、少し体力が残ってそうな業者は、ひたすら労働強化に明け暮れている。
仕事をきつく、長く働くというやりかたです。省力化・合理化、まして「情報革命」など思いもよらない。
つまり、生産性(=収入)を伴なわない「労働強化」である。そうである限り、景気は回復しない。
情報関連産業が景気を引っ張っていると言いますが、
「情報関連」以外の産業での「情報化」、つまり生産性の大幅な向上がない限り、
景気は浮揚しないと思う。
さて、それではいったい誰が、「情報革命」をしてくれるのか?
誰もが、誰かがしてくれると思っている。
…結局、誰もしない。
企業はどうか?
人・時間・物・金が揃ってる。少なくとも、野垂れ死にも同然の末端の業者よりも、揃ってる。
だがしかし、この業界に見る限り、企業であるほど「情報革命」は遅れている。
原因は「人間」にある。「情報革命」などという、新しいことに誰もチャレンジしない。
チャレンジする意志も能力も必要もない。
上から「やれ」と言われたことだけを、死にもの狂いで続けるだけだ。
自分の「意志」など、始めから最後まで何もない、あってはならない、許されない。
最も肝心なのは、わが身の保身だけである。結局、何も期待できない。
行政はどうか?
おのずと、限界と制約があって当然であるが、少なくとも地域において、
「情報革命」の方向を定め、その道筋を示し、
そうした「ビジョン」の下に、業界それぞれにとっての役割と位置を明らかにして欲しい。
だがしかし、いまだかつて行政側からの、そうした意図なり気配を感じたことは、一度もない。
今のところ、これまた期待できそうにない。
ではいったい誰が「情報革命」をするのか?
僕の貧しい頭に浮かぶのは、
現在、野垂れ死にも同然の「末端の零細業者」か?
それとも、今日の晩飯代にも血眼になってる「日雇い労務者」か?
…全くバカげてる。狂ってる。
市 ・Image。
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