――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)業務日誌<2002年11月21日某BBSへ投稿。  市


「必要なもの」


・・・・・・・・・・。

僕は個人住宅の庭をさわる仕事ですが、
何だかんだいっても、最後は「水と太陽」の管理に尽きるような気がします。
点景木の配置、階段と園路のレイアウト、テラスあるいは花壇等の位置関係など等。
何だかんだ言っても、結局、最後は「水と太陽」が決めてしまうような気がします。
それが、最も自然で使いやすく親しみやすい庭だからです。

でも、現実には、お客様はそんな事に無頓着です。
気づかない、というより気づかないようにされている、というのが実情でしょう。
メーカーにしても業者さんにしても、
そんなことに係わってる余裕などないのです。
結果、うわべと体裁を競うだけの、薄っぺらな「仕事」になっています。

みんなが、「自分の仕事」に対する、理想とか夢を忘れてしまったようです。
今、不景気のどん底ですが、
本当に必要なのは、そうした、夢とか理想ではないでしょうか。
こだわりがあって当然。
むしろ、自分の仕事に対する「こだわり」こそが今、最も必要なことだと思うのです。

・・・・・・、
政府とメーカーに、ぶらさがることばかり考えている、情けない「業界」。
何もかも揃っていて、やる気だけが欠けている、メーカー。
今の業界は、まるでインドのカースト制度ですよ。系列、特約店、株式持合い・・・。
仕事はもらうものではありません。自らが作り出すものです。


消費者の漠然とした期待と欲求。
そして時代と社会が要求する、新たなニーズ。
ニーズとは、暮らしの新しいカタチのことです。

今、世の中で必要ななものは、すべて揃っています。
でも、本当に必要なものは、どこにもありません。
では、「本当に必要なもの」とは何か?
オリジナリティ―であり、創造性であり、自分らしさではないでしょうか。
「物」の豊かさの中で埋もれてしまった自分自身の個性であり、感性ではないでしょうか。
   市 ・Image。