――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)業務日誌2008-0419  市


早朝の風景。



今日、夜明け。
こっそりタバコを吸いに外へ出ると、
少し異様な風景が…。
キレイだ。端正だ。美しい。

徹夜したときは、
たいてい、目の中の瞳孔が疲れて縮んで、
風景が滲んで見える。
が、今朝は乾いて見える。
今、ポツリポツリと雨が…。
雨と共に景色が滲んできて、鮮やかに浮かぶ。
雨と湿気で遠くの景色がかすむ。
でも、やっぱりいつもと違う。
キレイだ。

目が疲れてるせいか、まぶしい。

雨が上がったのでもう一度見る。
そうか。
いつもとは、色が違うのだ。
形も違う。
全体として空に向ってる。木の枝も、草花も。
それに、早朝は空気と匂いまで違ってた。
音も。小鳥がさえずっている。
そうか。
僕は季節と時刻の狭間にいたのだ。


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植栽の色が、
とても鮮やかではあるが淡(あわ)く、力強さを感じさせない。
かといって弱弱しくもない。
というのは全体として、色が孤立しているいるのではなくて、
あちこちで平行してみながそうなのだ。
それらが周りの無機質なものまでも、端正に浮かび上がらせている。

よく見ると、くっきりした色ではなくて、まだはっきりしない淡い色。
まだ幼い、出来立てホヤホヤの未分化の色。
これが、淡い夢見るような感触を抱かせる。

冬に眠っていた生命が、このときに、いっせいに活動を始める。
生命体内部から満ちてきた何かが、はじめて外気と出会い、
戸惑い、驚き、ためらいながらも自らを形づくる。
ちょうど、その瞬間に僕が居合わせたのだろう。

あのときは、何か空気までちがっていた。
風がなく空気がよどみ静止した空間。
心地よい気温、キレイな空気。匂い。
小鳥のさえずりさえも可憐だ。
まだ、季節の入れ替わりの瞬間なのだ。






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