――イメージをカタチに(・Image)――
太陽を背(順光)に風景を見ると、 山のレイアウトはハッキリしない。 むしろ色の鮮やかさが際立って、 陰の濃淡で示されるレイアウト(稜線)が見えない。 順光、つまり見る位置から光を受けているために、 陰というのが最も少なく見える。 ということは、太陽の位置によって、山の陰が変化する。 山の輪郭が刻々と変化する。 生きた表情のように。 夜の薄明かり中で、 すべてがぼんやりとした影にに過ぎなかった山が、 太陽の光を受けて、鮮やかによみ上がる。 強いコントラストとと共に、 影は初めは深い谷として。 それからくぼみとなって、さらに細い影の連なる稜線へと変る。 さらに、太陽の位置変化、つまり、正午を境にして、 この稜線と谷が反対側へと移動して行く。 山と空を区切る稜線は同じままでも、 山内部の稜線は大きく移り変わる。 太陽の移動に従って、 陰の濃淡が移動して行く。 それまで無かった谷や稜線が、新たに現れては消え、 そして移動してゆく。 〜山の風景、終。 市 ・Image。 |