――イメージをカタチに(・Image)――
列島特有の、突然やってくる台風と地震、豪雪、 そして、燃えやすく類焼しやすい家屋の構造から、 その暮らしを維持するための努力というのが、 小さな村落内部での濃密な人間関係を基に、 執拗な合意と協力によってなされ続けた。 島国という閉じたシステムの中で数百年続いたのである。 そうする以外になかったのである。 このような事情が日本人特有の性向、 「集団指向」の傾向の下地になったのではないだろうか。 ある特定の宗教とか、どこかの場所などにではなくて、 現世的な人間同士が群れている中に自分がいる事、 あるいは自分が、 何か仲間と思えるような群れの中に、自分も同じようにいる事。 つまり宗教とは本質的に無縁なのだ。 理由とかホンネなどはどうでもよいことなのだ。 大切なのは、自分も集団の中にいるという事実なのである。
* タネ本 市 ・Image。 |