――イメージをカタチに(・Image)――
日本は島なので、逃げ場に空間的限界がある。 それを超えるには、 海を渡って異国人になるしかない。 だから島国日本に敗者復活戦はない。 勝敗は比較的短期間に、 それも地域的に限定して行なわれる。 これがもしも、 ユーラシア大陸のどこかの小国であれば、そうはいかない。 隣国の、それも弱小国の内紛は、よい儲け話となる。 ポーランド、モンゴルなどがそうであった。 敗者は、隣国の大国の援助の下に巻き返しを図り、 相手もまた、同じ事をする。 そうやって戦乱は果てしなく繰返され、 国土は何度も荒廃しつくす事となる。 そうした外国依存の荒廃というのが、 島国日本では、見られない。 「海」という障壁のおかげだ。 また、日本列島のまとまった人口と国力が、 大国の安易な干渉をむずかしくしている。 また、地政学上、 大国間の利害関係の枠外で、 ずっと存立し続け得たのである。 少なくとも19世紀までは。 だが今日においては、 交通手段の爆発的発展によって、 日本は、 中国・ロシアとアメリカをつなぐ戦略的要衝となってしまった。 市 ・Image。 |