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@ 空気の<色>。

透きとおる水色。
透明だからではない。
非常に薄い、何かを透かして見るから、
透きとおるように見えるのである。

冬の空は、少し灰色がかった水色。
つまり、青色が薄くなって、
鮮やかさといったものが後退して、
仄(ほの)かに薄ボンヤリした灰色がかった色。
夏の「祭り」のような、騒がしさも明るさもない。
静かに沈んで内向したような色だ。

空気も、非常に僅(わず)かだが水色が混じっている。
それが、風景を漂いながら包んでいる、
これは、近くの景色と、
遠くの景色を比べて見るとすぐにわかる。
この風景から水色を抜いて、
赤・黄・オレンジなどの暖色を加えると、
夏の風景となる。
実際、これは風景写真の色補正として使われている。

言いたかったのは、
空気には「色」があって、
その中で、私たちは生きている。
そしてこの空気が、私達を支配している。
空気が、私達の間にあって、
私達をへだて、そしてさえぎる。

    戻る。            続く。
  



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