――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<ルネサンスへ<2013-0317
80年ほど前、 ブルーノ・タウトは、奇妙なことを言っている(日本文化私観より)。 「……ハイカラ、カフェー、レビュー、ビヤホール、ダンスホール、 華麗なネオンサインのあらゆる渦の中に、 不思議な世界が広がっている。 あの幻想的なチンドン屋やその滑稽な音楽は、 ヨーロッパ人にとって大きな魅力である。 しかしこれは本当に愉快だからやっていることなのか。 それとも日本人は、自分の不幸で他人を傷つけまいとして、 微笑することがあるが、あれと同じで、 そこには何か悲しみがあるのではなかろうか。 西洋のダンスを踊る娘たちは、 全く気の毒に見える。 彼女らはワルツを踊り、ステップを踏んではいるが、 五体の中には祖先の血と一緒になって、 全く異なったリズムが流れているのである。 外観は朗らかでいかなる場合も微笑していながら、 その裏には、哀愁と深い感傷を抱いている。 これが独自の文化を持ち、 それを独自に表現している日本の姿である。」 ……それから8年後(1941.12.8)、 日本は太平洋戦争を引き起こしている。 |