(  市)ルネサンスへ<2015-0213-b 夏の暑さ、



四季の内と外。



抵抗とは、外から何かを押し付けられて、
それから逃れようとしているか、それとも、
もともとあったところへ、
押し返そうとしている状態である。

それは、いまだ自分の中の世界であって、
自分が外に出ているのではない。
このような状態から、自分がもとに戻ってきて、
そこからさらに進んで、外へ出て行って、
外の相手とたがいに張り合い、
抗争する関係に入ったとき、
これが、「対抗的関係」である。


夏、対抗的関係。

外の世界と自分とが、たがいに入り乱れて、
混ざり合いながらも、対立し、相争い、
死ぬか生きるかの活発な交流と争いを、
繰り返している。

それはまた、夏の生き物たちの世界でもある。
ありあまる水と熱が、植物を繁栄させ、
その食物連鎖を通して、
動物を含むすべての生き物たちの
活動を活発にさせるのである。
それが、生き物たちの世界であり、
その頂点が夏の世界、「対抗的関係」である。


冬、対峙的関係。

そして、秋が過ぎ冬になると、すべてが、
固い自分の殻(カラ)の中に閉じこもってしまう。
争うことも、交流することもなく、
外の世界との接触をさけて、じっと動かずに、
固まったままで、外のようすをうかがい続けている。
自分を固く閉ざし、たがいに向き合ったままで、
交流を避けている状態。
これが冬の、「対峙的関係」である。


春、親和的関係。

そして自分が閉じた世界から、
冷たい外の外気を透かして、
太陽の光の下へと向かい始める。
ゆるんで、開いてきて、ためらい、とまどい、
迷いながらも、お互いがおだやかに交流し始める。
そうした情景。ものやわらかで、親しく、おだやかで、
優しい関係、これが、春の「親和的関係」である。


秋、気のない関係。

では、秋の世界はどうか。
夏のお祭り気分が抜けて消えて行って、
目に見える世界に残っているのは、
夏の祭りの抜け殻だけである。
心は、すでに冬へと向かっている。

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