(  市)ルネサンスへ<2015-0515-c



女の外面。導き、誘い、いざなうもの。


女のすがたや形、そして動きや仕草といったもの。
なんと、魅力的なのだろう。

男は、自分にないものを、女の中に見ていて、
そうやって、精神がやすらぎと落ち着きを、
取り戻すのではないだろうか。バランスといったものである。
ちょうど、肉体が重力に応じて、自分をバランスさせるように。
男と女が、そうやってバランスして、社会全体がバランスしている。

動くポーズ、止まったポーズ、
そして、落ち着いた時のポーズ、バランスした時のポーズ。
それらは、一つは、肉体の構造に従っている。
背が小さくて骨格が華奢(キャシャ)、骨が小さく細い。
男のような筋肉質ではなく、表面を脂肪がおおう。

そうしたことが肉体表面の、輪郭と曲面を特徴づけている。
つまり、直線でなくて、曲線である。鋭角でなくて、鈍角である。
そして、変化するカゲの濃淡がおだやかで、美しく、優しい。
どこまでも優しく包み込み、開いている。導き、いざない、
溶け合っている。

そうしたことが、なにかやわらかく、
親しみやすい感じをいだかせるのである。
脂質の質感もそうである。反射するが、やわらかく、
肉体表面を薄くぼかして、そして優しく広げて散らしている。

あくまでも優しく、限りない、永遠の世界へと導き、いざなっている。
肌のキメも、こまかい。動きも、どこかきゃしゃで、かわいく、
壊れそうにも見えてくる。思わず、支えて守ってあげたくなっしまう。
また、触れる感じというのが、まとわりつくような、
すっぽりとおさまるというか、柔らかく、すみずみまで包んでくれる。
限りない永遠の世界に迷い込んでしまいそうな、
そうした、触れる肌の感触である。

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