(  市)ルネサンスへ<2015-0904


閉じた目の中が、なぜ、雲模様に見えるのか?


雲模様は、カタチにならないからである。
カタチとは、つまり、現実のことだからである。
だから、明確な線にも、理解できる図形にも、
あるいは何らかの輪郭線にもなり得ないカタチ。
それがつまり、雲模様なのである。

だからまた、ぼやけて、つかみどころのない、
移動と変化を繰り返す、雲のような模様と
なるしかないのである。混沌としていて、
なんら秩序の見当たらない、偶然と不規則、
そして、気まぐれと思いつきだけが支配する世界。
それが、つかみどころのない、ぼやけてかすんで、
おぼろげでぼんやりした「雲模様」なのである。

それ以外にないように思える。もしもそれが、
直線とか円弧の入った幾何学模様だとすると、
どこかで、思考が混じって入り込んでいるのでる。
そして目の中は、無意識の世界なので、
そうであってはならないのである。

また、現実の風景に見る人や、山や、
建物などが見えたとなると、それは夢であって、
意識がさめたままで目の中を見ているのではない。
だから、やはり「雲模様」なのである。

それにもしも、意識がさめた状態で、閉じた目の中で、
現実の風景を見ているとすると、それはもはや夢ではなく、
幻覚である。もしそうなら、目を閉じるだけで、
どんな破廉恥、非道、あるいは、高尚なことだってできる。
これではまったく妄想になってしまう。
生涯、目を閉じたままがシアワセである。
それは、狂気の世界、精神障害である。

 戻る。                

<ルネサンスへ