(  市)ルネサンスへ<2016-0311-b



まぶしさ。


眩(マブ)しさとは、
光と闇、真っ白と真っ暗の両極端だけの世界であって、
その中間の濃淡(コントラスト)とか諧調といったものが、
何もない世界なのである。しかし、真っ白だけだと何か見えたとは、
感じられることがないし、それはまた、真っ黒についても言えること
なのである。

眩しいとは、この真っ白と真っ黒が同居している状態なのである。
光輝がそうだし、フレアがそうである。
太陽の、真っ白な強い光のなかを見ても何も見えないし、
反対に、光のない、真っ暗闇をいくら見ても、何も見えないのである。
この真っ白と真っ黒、強烈な光と真っ暗闇だけの、
それらが同居した状態が、まぶしいと感じられるのである。

自然界では、それは直射光のなかに見ることが出来る。
たとえば、逆光の世界である。
間接光(環境光)といったものが、ほぼまったく感じられず、
見えないのである。見えるのは、直射光の目まいのするような
まぶしさと、その背後の境界に隠れた、
真っ黒な影の世界だけなのである。

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