index< 日誌 < ao強制力 < 21-26「制約L:錯覚」


6、感覚のリズム。


冷や汗や鳥肌、めまい、悪寒、耳鳴り、倦怠感や、あるいは浮き上がって昇って行くような快感もまたそうである。身体の震えもそうだし、胸の痛みや苦しみなどもそうである。

そうしたことのすべてが自分の中の情緒の状態をあらわしているのであって、またそれが自分の中から感じられてくるのであって、そしてこれがまた、自分の外に対して、行き場のない感情となって噴出してきているのである。

そうした自己の身体内部の、やり場のない情緒といったものが、現実との接点を求めて、感情となって現れ出てきているのである。

これは、意図的・意識的な感情といったものではなく、肉体の生理とその反射作用がもたらした、偶然の錯覚なのである。偶然であることが客観的なのであって、錯覚であることが自己と他者を厳密に区別しているのである。



戻る。                     続く。


index< 日誌 < ao強制力 < 21-26「制約L:錯覚」