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「光の減衰」


外の光が自分の肉体を照らし出している。表面の凹凸に光が入り込み、照り返し、肉体表面を鮮やかに映し出している。入り込んでくる光によって、それが徐々に減衰していって肉体表面の内と外の区別がなくなっている。

ちょうど肉体内部から浮かび上がってくるように見える。影の境界の輪郭線がボンヤリして曖昧なのである。境界が薄れてボヤけて限りなく接近していって、入り込んでいる。入り乱れて混同し均質化し同一化している。区別そのものがなくなっている。もはや外面も内面も識別できなくなっている。

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