index< 日誌 < l見えないもの < 23-37「見えない世界3上下の人間関係」p8


1、上と下の間。


責任を負わされる「上」はイヤだ。かといってバカにされる「下」もイヤだ。そのどちらでもなく、泣いても笑ってもどうでも良い、みんなと同じの中間が良い。どこまで行っても自分はみんなと同じ「自分たち」という仲間であり続けるのである。

「上の者」が自分を守ってくれるのだから、自分は、自分より「下の者」よりも上のなのであって、そうして自分の立場というのが安定するのである。このようして自分というのがが、自分で作り出した存在でない以上、そうやって、他人を利用して自分を守ってゆくのである。

しかしそれでは、どうしても自分よりも「上の者」が必要なのであって、そして同時に「下の者」が居なければならないのである。そしてこれがシステムなのである。これは自分というのが自律した存在でない以上、このようにして自分の立場を見い出す以外にないのである。そして、これがまた自分の自意識になっているのである。

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