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「観念」とは、時間と歴史のことであって、目的や理由のないところに時間の概念などなく、観念もない。観念とは、何かへと向かう、あるいは目指しているという意識があって始めて成り立つ世界である。 自分がどこか――それがどこなのかは分からないが――、どこかへと目指しているという自意識によって、それが前提であり条件となって始めて成り立つ世界である。そうした、自分自身に対する意識や自覚なしには、成り立ち得ない世界なのである。 それはまた、歴史の概念についても言えるし、そしてまた、自分自身の自意識についても言えることなのである。人間が、何か自分の理由や目的といったものを意識し始めているのである。だからまた、それなしには、観念の世界も意識されることがないのである。 |
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2019-0104-0113