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11、文化の破戒。


自分の自意識を恥ずかしめ、貶(おとし)めることになるからである。自分の存在理由そのものを喪失してしまうからである。自分が生まれ育ってきた文化の記憶を喪失してしまうからである。それが何か悪いことのように思わなければならないようになるからである。

自分が誰かわからなくなり、自分を見失うことになるからである。だから、これだけは決して誰も離そうとはしないのである。それは離すことの出来ないものなのである。

それは、かつて日本が明治維新のとき、そしてまた戦後の民主改革といったものが、自分たちの固有の文化と自意識を破壊するものとして映ったのと同じことなのである。

これはまた、グローバル化がイスラムの自意識の世界を破壊したり、あるいは、数千年続いたであろう、中央アジアの遊牧民の世界の信仰や生活様式を破壊して、それが自分たちの存在理由を脅かすものとして映っているのと、同じことなのである。

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2019-0327-0329