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蔑むというのは、対立的で越えることの出来ない、上下の身分的な関係のようなものが入り込んでいる。相手の内面、プライバシ―や人格にまで入り込んで、それをバカにしている。 だからそれは、本人だけでなく、本人の祖先や子孫、それに本人が生きてきた過去や、本人が帰属する集団までも恥ずかしめ、陥れ、バカにしている。だから腹が立つし、ガマンが出来なくなるのである。 だから身分的に下の者が上の者を蔑むというのがあまりない。それが身分や地位に絡む以上、下の者が上の者に言えることがないからである。しかしまた、だからこそ地位の高い者は、下の者を蔑むのである。 相手が逆らえない弱い立場の者であるからこそ、何でも言えるのである。言わなければならないし、蔑まねばならないのである。そうすることによってのみ、自分の有利な地位が保全されるのである。 だからまた、蔑まねばならないのである。これが蔑む側の立場であり、居場所であり、自己の自意識の成り立ちなのである。 |