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8、偶然という必然。


だからやはり、これは何かの偶然と錯覚なのである。偶然と錯覚が、自分自身の中で現実という世界を作り出しているのである。錯覚とはこの場合、無限に繰り返されてきた条件反射の結果であり、それが導くところの本能的で衝動的な情緒の世界なのである。

条件反射自体が、このような偶然の重なり合ったところで生じた、一つの対応の仕方なのであって、それが繰り返しによる馴(な)れによって習慣と化したのである。そして、このような過程自体が、一つの偶然の連続とその継続によって生じたものなのである。

しかし、この偶然自体も、これを外からながめて見ると、それを取り巻く環境のシステムがもたらした、必然の結果と言えるものなのである。

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2019-0402-0404