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9、拘束。


だからまた、土器や石器、弓(ゆみ)、槍(やり)、刃物、植物のツルで出来たカゴなどが、ほぼどこでも共通に見られるのである。もちろん、そのカタチや素材、使用方法に多少の違いが見られるのは当然なのであるが。

これはまた、火の使用、ケモノの皮による衣服、木や土や石による住居の製作においても、そのまま見ることが出来る。やはり、必要と、その現実的な条件が、そのカタチと使用方法を決定しているのである。

そうだとすると、地域的に孤立していて、歴史的にも他の文化との交流がほとんどない場合であっても、それはそれ自体が人間の自律的な営みとして、それなりに成り立っていたと考えられるのである。生きて行くという現実的な必要が、その方向を拘束し続けたのである。

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2019-0404-0416