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この情緒といったものは、善悪や正義などといったこととは無関係である。そうした意識や観念が入ってくる以前の世界なのである。だから情緒は気まぐれで恣意的である。思いのまま、自分勝手で偶然だけが支配する、支離滅裂な世界なのである。 しかしまた、だからこそ自然なのであり、日常的であり、ありのままのあらわな世界なのである。そしてまた、だからこそ現実のどんなことでも、なるべく対応できるように出来ているのである。そうしたデフォルトの、初期的で原始的な世界なのである。 そしてまた、だからこそ、それが自分であると言えるのである。自分が自分に対して自由であると言えるのである。従ってまた、だからこそ、このような情緒の世界に善悪や正義などといった考えが入ってくる余地などないのである。 |