index< 日誌 ar象徴< 24b-55コミュニケーション@ 「分裂する自己」p4

1、分裂。


この場合の「他者」というのは、それが自己と他者が区別される以上、自己の内部でも境界線を持たざるを得ず、すなわち、このようにして自己の内部でも、自己が分裂しているのである。また、そうして映し出された自己の内部の他者でもって、外の他人を意識しているのである。

そしてこの分裂した自己が、自分自身との関係の中で、それを通して他者を見ているのである。自分の中の、もう一人の自分が外の世界を反射して映し出しているのである。分裂した自己の内面を通して、外の世界を見ているのである。

だからそれは抽象的で一般的なものでなければならず、自己の個別具体的な経験が反映されてはならないのである。もしも自己の個別的な現実が反映されるのであれば、その時点で、それは客観性と抽象性を喪失することによって、自己と他者の区別も失うからである。それは、自己でも他者でも無くなるからである。

履歴へ                続く。


index< 日誌 ar象徴< 24b-55コミュニケーション@ 「分裂する自己」p4

2018-0725-0811