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2、対象。

怒り、恐れ、おびえ、嘆き、憎しみ・・・。あるいは慈(いつく)しみ、愛し、喜び、悲しむ・・・などといった心の動きは、何らかの現実の対象や相手に対するものである。しかし情緒には、この対象がないのである。

そしてこの現実の対象があってこその心の動きであり、これが感情なのである。これが自己と現実との接点なのである。自己の内部にある、訳の分からない情緒といったものが自分のすがたを求めて、それが外の表面に出てきているのである。

そうして情緒は、すがたカタチを持った感情として、意識や表情や行為となって現実の世界に現れてくる。

戻る。             続く。


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2018-1029-1010