index< 日誌 < ax背景< 24d-34「続、背景」p2 |
ここにおいて自己と他者が区別されている。自己が意識され自覚されている。自己もまた環境という背景の一部分だったのである。背景とは区別されるにもかかわらず、自己もまた背景の一部分だったのであり、この背景の中から出て来た者だったのである。 あるいは背景が、己の見る位置と方向を変えて見せているのに過ぎないのである。そしてまた、そうすることによって、それがまるで別の者のように見えてしまうのである。まるで錯覚や幻のように現れては消えて行くのである。そうして取り憑き乗り移り、そして「なりすます」のである。 |