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「囲いの中」

あくまでも民族や国民などという、そうした何らかの囲いの中でしか観念の世界が成り立たないのである。そしてこの場合、この日本というのが自分たちにとっての「囲い」であって、これが自分たちにとっての人間一般を指している。

従って、自分たちが「信じるもの」というのが、このような囲いの外に出るということがなく、また、そうである限り、それが真の意味での普遍的な信仰と成ることもないのである。この場合、「人間」とは日本人と同じ意味であり、また、自分たちが生きている日本という歴史的・空間的現実から離れて意識されることがないのである。

つまり、どこまで行っても自分たちという、囲いの枠の中から離れることがないのである。そしてこれが自意識であり、自分達のタマシイであり、そして自己の同一性なのである。

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2019-1009-1014