index< 日誌 < j生理的情緒< 24E-05「感情」 |
感情は現れては消えて行き、過ぎて去っていって忘れられる。それは現実のカタチとして残るものがないからなのである。しかしそれが見えないところで、肉体内部の情緒や生理の作用の仕方として、そのリズムの現れ方として保存されてゆく。 感情の理由自体にカタチなどなく、それはただ心情的なものなのであるが、それが実際の経験の記憶から切り離されて、それが忘れられ、それが象徴やサインとしてのみ、生理の作用や表情として自分の中で保存され続けているのである。 そして、こうしたことの根底にあるのは、もちろん、物的な自然環境であり、そしてまた、このような自然環境の中で営まれてきた、社会という人間関係においてである。 このような社会にとっての人間関係といったものが、個人の自意識といったものを定めて規制している。そしてこれが人間にとっての現実であり、生存のための条件となっている。そうした何らかの人間関係の中においてのみ、人間が生きて行くことを可能にしているのである。 |