「感覚の内的反射」
〜4、根源。
心はゆれ動き変化し移って行く。そうした心の動きといったものが、自分の外にある四季の変化と密接に連動して交流し、作用し合っているのである。そしてそれが、その民族特有の感覚のあり方や、心の持ち方、情緒といったものを形成しているのである。 それは、自分の肉体の中を流れる血液の流れであり、心臓の鼓動であり、リズムであり、精神と肉体の調和なのである。そうしたことが、自分の中の無意識の世界に、たしかなものとして受け継がれ、生き続けているのである。 それは言うなれば、その民族の祖先の魂(たましい)であり、祖先の記憶が肉体のなかで化石化して、自分自身の骨格として堆積され、それが現実のカタチになったものである。それが自分の肉体であり、肉体の仕組みや構造、そしてその役割や機能として現実のカタチとなって表現されたのである。。さらにまた、その機能の仕方や様式においてもそうである。そしてまた、感覚の感受性や生き方や生活の仕方においても、それは現れている。 それは自分ではどうにもならないことであり、そしてそれがまた、自己のアイデンティティーの根源ともなっているのである。自分自身の理由、生きている意味といったもの、自分たちが「信じるもの」の根源となっているのである。そうやって永遠の、はてしなく限りない自分自身というものを抱き締めているのである。 |