< 2017目次 < 17-0217:「上下関係」。
〜1、隷属。
中世における家父長制、部族制、東アジア的専制。それらすべてに共通するのは、リスク、責任、意志といったものが、中心にいるたった一人の人間(王様)集中するということである。それ以外の人間は、人格というものを持たず、他人に対する責任はあっても、自分自身に対する責任というのを持たない。 それは、上に対しては絶対隷属、下に対しては絶対支配の関係となる。というのは、中心の一人(王様)以外はすべて、システムの間(あいだ)に入っているだけで、自分の考えというのを持たず、中心と辺部、あるいは、最上位と最下位の媒介をしているに過ぎないからである。このようなシステムが成り立つためには、自分より上の王様だけではダメで、自分よりも下の者を必ず必要とするのである。 続く。 |