17目次へ < 17-0217ーB 「象徴」、
〜2、印象。
そして、それが何なのか、なぜ忘れられずにいるのか、自分でもわからないのである。そしてそのことが、そうした自分というのが、強く印象に残ってしまうのである。ワケのわからない、理由なき自己の根源といったものを、強く感じてしまうのである。 コトバとか理屈とか、あるいは、思い込みや、気まぐれ、感情などといったもの。実は、それら以前のところにしまい込まれていた、自分自身の痕跡や、遠い昔の追憶のかなたに消えていた、何かの思い出のカケラみたいなものを、強く感じてしまうのである。そして、それが何かと聞かれても、誰にもわからない。「象徴」とは、そうしたことではないだろうか。 戻る。 続く。 |